損益計算書(PL)理解で決算が読めるようになったPL図解〜あなたもたった10分で経営者になれる〜
はじめに
数字が嫌いだから経理なんか無理、経営だなんて自分にはできないなんて思ったりしたことありませんか?
僕は、数字が大の苦手で決算とか訳分からなくて目を背けていましたがめちゃくちゃ簡単です。これを読むだけであなたも経営者になれますし、投資を始めることもできます。
こんな人にオススメ
- 起業したい方
- 投資を始めたい方
- 経理を担当している人 など
結論
「PLは、1年間でいくら利益を出したか」
損益計算書(PL)
そもそも損益計算書(PL)ってなんぞやって話ですが、以下の通りです。
これを読んでも何を言っているか経営に興味すらない人からしたら意味不明ですよね。大丈夫です。ここから分かりやすく図解していきます。
早速ですが、ここで問題です。
まだ何も説明していないので分からないで当たり前です。
これを理解できるようになると、自分で事業を起こしたり、例えばソフトバンクやユニクロなどの企業の決算を読み経営状態がどんなものかを理解する事ができるようになります。
では、詳しく説明していきます。
PLの仕組み
PLの主な仕組みとしては、収益と費用を比較して利益を出しているのか、それとも損益を出しているのかを表しています。
この左図なんか特に意味がわからないですよね。
細かくは次から説明しますが、簡単に言えば、青色の部分は収益、赤色の部分が費用、青色から赤色を差し引いた部分が利益になります。
ざっくり説明します。
例えば、りんごを100円で売ったとします。そのりんごを仕入れるのに80円かかったとします。利益は20円です。
ざっくり言えば、こんな感じです。
では、詳細に説明していきます。
PLの利益の種類
損益計算書はいくつかの利益の種類があり、企業の決算を見ればたくさん書いてますがこの5つ、当期純利益は最後に残るお金なので実際には4つの利益を理解すれば今すぐに経営者にも投資家にもなれます。
売上総利益
売上総利益とは、本業の利益(売上高から売上原価を差し引いて算出)です。
では、まずコーヒーショップをお思い浮かべて下さい。
コーヒーを50円で仕入れます。そのコーヒーを100円で売ります。利益は50円ですよね。
これだけです。
コーヒーを売ってその対価として得るものが売上。そこから原価を引くと売上総利益。
営業利益
営業利益は、よく聞く営利というものです。
営業利益は、売上総利益から販売費と一般管理費(販管費)を差し引いて算出します。
販管費って何?ってなりますよね。
大丈夫です。めちゃくちゃ簡単です。
販管費とは、その商品を販売する為にかかる間接的な費用です。
先程のカフェの続きで説明すると、 コーヒー豆はコーヒーを販売する為の直接的な費用ですよね。
一方で、間接的な費用はというと人件費であったり、広告宣伝費であったり、店舗の賃料であったりなどを販管費と言います。
つまり、営業利益はコーヒを売る為に直接的にかかるコストと間接的にかかるコストを差し引いて算出します。
経常利益
経常利益は、本業で獲得した利益に、本業以外で獲得した収益と費用を加算して算出します。
分かりやすく言うと、本業以外で毎月継続的に発生する利益です。一時的ではなく、毎月毎月入ってくるであろう利益です。
カフェをスペースとして貸し出したり、コーヒーのレッスンをしたりなどで入ってくる収益が営業外収益です。逆に、レッスンやイベントでゲストを呼んだりなどでかかってくるのが営業外費用です。
- 本業の売上(コーヒー代)+本業以外の売上(イベントなど)-本業のコスト(コーヒー豆の仕入れ)-本業にかかる間接的なコスト(人件費・広告費など)-本業以外にかかってくるコスト(ゲストの費用など)=経常利益
税引前当期純利益
税引前当期純利益は、当期に発生した全ての事象を加味した利益です。
先程の経常利益は継続的に毎月かかってくる利益と費用でしたが、ここでは毎月では無く単発的・突発的な利益や損益に関するものです。
例えば、チェーン店のカフェが1店舗売れたり、株が売れたりなどです。これが特別利益になります。
一方で、キッチンが壊れたりなど突発的にかかってくる臨時の損失が特別損失です。
当期純利益
先程の税引前当期純利益に法人税を加味したものが当期純利益です。
つまり、この当期純利益が実際に会社に残るお金です。
今までのPLを全てまとめたものが以下になります。
つまり、右の費用から左の費用を引いて利益が残るというシンプルな仕組みです。
では、再び質問をします。
資生堂のPLはどれでしょうか?
ここで一度、資生堂のイメージを考えてみましょう。
これらを一つずつ考えて選択肢を絞りましょう。
化粧品の原価は安いので③はあり得ません。
デパートにブースを置いたり、広告に大女優を起用したりしているので販管費が高いので②が濃厚です。
しかし、まだ残っているので少し考えましょう。
デパートにも出店して、大女優を器用しているので営業利益が49%もあるのはほぼあり得ないので②が正解になります。
では、他のPLはというと以下のようになります。
①は、FacebookなのでIT会社は基本的に原価も販管費も低くなるので自然と営業利益が高くなります。
一方で、③のぴあはチケットぴあの会社のPLになります。チケットを安く買取りそれに少しだけ色を付けて販売するのでその分営業利益も低くなります。
PLの計算がしっかりできていると業種ごとに営業利益は50%くらいだなぁとか分かってくるようになります。
練習
めちゃくちゃ分かりやすく値段設定を低くしていますが、実際に自分で値段をざっくり決めて計算してみると良いと思います。
まとめ
損益計算書(PL)は、大きく分けて3つの売上から4つの費用を引いて利益を算出するだけで至ってシンプルなものになっています。
次回は、貸借対照表(BS)を説明していきます。
では、また👋